「日月山水図屏風」左隻の倣作 その⑦
画面全体を見渡して、大きな階調、色のバランスをとりながら完成に向かいます。下塗りの細かく明度の高い粒子の絵の具から徐々に粒子の大きな岩絵具を重ね色調を作っていきます。昔、大正生まれの先生から岩絵具を活かした使い方をしたいなら、プロセスとして3層から4層程度で使うのが好ましいと聞いたことがあります。
いくらか経験を積んだ今、私もそのように思うようになりました。実際、昔の絵師の方々もそのように使う中で、何かしら自分らしさを作り出していたように感じます。
尚、緑の山の色合いが肉眼で見るのとは少々ことなります。天然緑青の色を写真で出すのはなかなか難しいのです。
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