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第34回チェネト会展-さらにあらたに-

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 第34回チェネト会展-さらにあらたに- 2025年12月17日(水)から22日(月)まで、倉敷天満屋4F美術画廊で開かれます。 銀箔硫化の技法を使った作品も出品予定です。ご案内まで。 画像はクリックすると大きく表示できます。

尾形光琳と乾山 黒い水流の謎

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 岡山市にある美術書専門の古書店、 月吠文庫 の主人である藤原義人さんに一冊の本を用意していただきました。「別冊太陽」「琳派百図 光悦・宗達・光琳・乾山」、1974年春号です。表紙からして尾形光琳の紅白梅図屏風です。私がきっと必要とするだろうと思われたとのことです。 琳派にまつわることがたくさん掲載されているのはもちろんですが、私の今回の興味は、緒方深省(おがたしんしょう・尾形乾山のことです)覚書・乾山と光琳 と、題した水尾比呂志さんの文章が掲載されていたことです。 NHK-BSの番組出演もあり、尾形光琳作 国宝 紅白梅図屏風の中央に流れる黒い水流の謎に再び取り組み、その手法について実験した話はすでに紹介しました。   紅白梅図屏風 流水表現の実験2025とTV番組 尾形光琳作 国宝 紅白梅図屏風の特別さ そして、その番組の裏話とともに紹介した実験ピースが上記画像です。 この銀箔の硫化の様子、フリア美術館所蔵の光琳作 群鶴図屏風に見られる流水に、もしかしたら近いのではないかと思っています(実際に見て比較したわけではないのであくまで推測ですが)。この取り組み、画像を Benjamin Gordon さんに紹介したところ、即座にこの燻す手法が粉を撒く手法よりもずっと正当性があるのではないか、そして、「番組では、尾形乾山に触れましたか?」と質問されたのです。 そう、ここで冒頭の書籍につながるのです。 水尾比呂志さんが紹介する文章 緒方深省覚書 の中で乾山の言葉として、(文・引用)兄は江戸滞在を続け、津軽越中守様のお屋敷に出入りして揮毫した。あの紅白梅の屏風や草花の巻物はその時描いたのである。これは私も下江してから見ることができたが、屏風は息を呑むほどのみごとさで、なかんづく中央を流れる水紋は、大胆不敵、傍若無人の筆力であった。布置形象と言い渦線の力強さと言い、銀泥と色料のあしらひと言い、まことに宗達に太刀打ちして負けをとらぬ名作と讃えても過ぎることはない。草花の図巻も没骨の妙味を駆使した佳作であって、光琳がいかに宗達をよく究めたかを如実に物語っていた。(引用・終わり) この文章を読む限り、乾山は光琳の紅白梅図制作に直接関わっていないことがわかります。 しかし、 Benjamin Gordon さんの言葉:「自分には乾山と光琳の二人が協力して屏風を窯に入れ...

尾形光琳作 国宝 紅白梅図屏風の特別さ

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2011年に描法再現に取り組ませてもらってから14年が過ぎ、再び、尾形光琳作 国宝 紅白梅図屏風についてのNHK-BS番組にかかわらせていただきました。(上記画像は、番組映像として我が家で実験した結果のテストピースを撮影している様子です) いただいた役割は、「紅白梅図屏風」をより深く鑑賞する手がかりを提案すること!、何名かの「解剖医」のひとりとして登場です。以前の描法再現への取り組み、制作してわかったことなどをお話する役割とのことでした。ちょうど私が 今年銀箔を使った表現 について取り組んだこともあり、打ち合わせの中で、以前積み残していた実験も含めて行うこととなりました。このあたりは、ひとつ前の記事、以下にまとめています。 紅白梅図屏風 流水表現の実見2025とTV番組 11月30日 ------------------------------------------------------------------------------------------ NHK-BS 解剖!マスターピース 尾形光琳「紅白梅図屏風」 【BS】12月  4日(木)午後8時00分~午後8時44分 【BS】12月10日(水)午前9時45分~午前10時29分(再) 4日の放送が先程終了しました。流石!番組制作プロの方たちです。私のグダグダなところをスッキリ仕上げてくださっていました。感謝!!。 番組では、ご覧いただいた通り、「湯の花」(硫黄)を気化させ、燻す手法によっても銀と黒のコントラストある2011年に行ったような結果が実現できました。 ------------------------------------------------------------------------ さて、、、、森山パートの裏話。 撮影日は、晴れ。とても良い天気になりました。午前は、リハーサル用として同じ大きさで準備した実験ピースを屋外に持ち出し、本番と同じように燻してテストしました。硫黄を気化させるための熱によって反応ボックスのビニールが溶けそうになったおりの対処についても確認することが出来ました。そして出来上がったのは、以下結果画像です。 放送と異なりますね^^;。うぐいす色のような色が基本となり、部分的に少し赤みを含んだ箇所があるといった結果となりました。反応経過では、それまでの事前実...