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能楽堂ホール tenjin9 鏡板の制作まとめ

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 RSKイノベイティブ・メディアセンター内、「能楽堂ホール tenjin9」の「こけらおとし」が、2020年10月12日に行われました。 天神山の地に新たに誕生した能楽堂、この鏡板に松を描かせていただきました。時はちょうどコロナ禍、2019年末から20年9月までの期間の取り組みでした。もちろん、ここで紹介しているのは、実際の制作課程のみです。計画が立案されてからどのような松を描くかについて、個人的な研究、また同時に放送局の1階の多目的ホールとしてどのような能楽堂がふさわしいのか等々、RSKの方々、ビル建設関係者、設計を担当された田野倉さん、宮大工の方々との打ち合わせがありました。テーマは「岡山の松」を描くことでした。 以下、制作の記録です。ちなみに画像、もしくはURLをクリックすると制作作業ページが開かれ、該当する作業の詳細が画像とともに表示されます。 ■ 能楽堂ホー tenjin9  こけらおとし 10/12//2020  材料技法 https://plus.harenet.ne.jp/~tomoki/newcon/news/2020/101202/index.html ■ 野村萬斎さんほかによる こけらおとし上演「三番叟」 https://plus.harenet.ne.jp/~tomoki/newcon/news/2020/101901/index.html 2019年8月より2020年8月にかけて制作した山陽放送新社屋RSKイノベイティブ・メディアセンター内「能楽堂ホール tenjin9」の鏡板制作記録まとめです。 鏡の松制作 記録全20回 ■ 鏡の松制作 その1  12/30//2019  材料技法 天神山での山陽放送新社屋建設新社屋建設に能舞台を含む多目的ホールの設置・材料の準備 https://plus.harenet.ne.jp/~tomoki/newcon/news/2019/123001/index.html *ビル建設外観の様子も掲載 ■ 鏡の松制作 その2  2/1//2020  材料技法 若竹の大下図の制作 https://plus.harenet.ne.jp/~tomoki/newcon/news/2020/020101/index.html ■ 鏡の松制作 その3  3/1//2020  材料技法 竹」の下図完成と骨描...

「黒い水流」流水表現のまとめ

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 2026年1月9日 第2回 現代日本画10人展のオープニングパーティーに出席、翌日は終日会場に詰めて、昨日岡山に帰ってきました。メンバー、関係者、知人、たくさんの方々にお目にかかり、お話することが出来ました。上記画像は森山の出品作のうちの一枚、「流水紅白梅」です。P30号縦の大きさです。和紙に金銀箔を貼り、それに岩絵の具、胡粉、墨他など、この国の絵画で伝統的に使われてきた材料で描いています。ポイントは、下部にある黒い流水表現。尾形光琳が国宝 紅白梅図屏風で用いたのではないかと考えられる技法を用いて表現しています。  紅白梅図屏風 流水表現の実験2025とTV番組 2025 11月30日の記事 で紹介した技法です。 上記はもう一点の出品作、放送番組内で実際に硫化反応を行ったパネルに描いた「殿様蛙」F6号縦です。   尾形光琳作 国宝 紅白梅図屏風の特別さ 2025 12月4日の記事 で、私の取り組んだ具体的な技法の紹介をしています。 今回、実験に取り組んで感じたことは、実際に燻す(硫黄をガス化して用いる手法)技法では、作品が大きくなるにつれて考慮する要素が増え、再現性を上げることが難しくなることでした。だから、尾形光琳の描いた紅白梅図屏風の流水、他に類例が残っていないではないかという推理をしたのです。 上記二点を1月23日までの  現代日本画10人展2026年1月9日より 2025 12月21日の記事 に出品しています。特に30号「流水紅白梅図」の硫化反応作業の影響は、金箔部へも及んでいます。実際の金箔の質感変化、銀箔の反応色合いの違いなど見て頂く機会になればと思っています。興味を持っていただければ幸いです。 尾形光琳によって国宝 紅白梅図屏風の流水部が描かれた折、もし「殿様蛙」の流水のような状態(銀色部分はそのまま、それ以外が黒い状態)であったとしたら、経年変化で銀色の部分が茶色になったり、またある時は青くも見えたことがあるであろうこと、そして現在のような状態にもなるだろうと考えられます。一方、初期段階で反応をより進めれば、その状態は、もう一枚の「流水紅白梅」の流水のようになります。その後の経年変化においてグレー系の表面色、そのまま黒い表面の痕跡、差が残ることになります。 銀色をうまく残す表現において、硫黄粉を撒く直接反応の手...