緋鯉図屏風 2018年制作 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 10月 08, 2024 「緋鯉図屏風」二曲一隻 2018年に制作した屏風です。森山知己のホームページサイト内で記事を作成していましたが、特別なコンテンツについては手作業で今後対応、アップロードし、日常的な情報発信はこのサイトで行いたいと思います。まずは新しいbloggerサイトのスタートです。2024.10.8 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ
「黒い水流」流水表現のまとめ 1月 12, 2026 2026年1月9日 第2回 現代日本画10人展 のオープニングパーティーに出席、翌日は終日会場に詰めて、昨日岡山に帰ってきました。メンバー、関係者、知人、たくさんの方々にお目にかかり、お話することが出来ました。上記画像は森山の出品作のうちの一枚、「流水紅白梅」です。P30号縦の大きさです。和紙に金銀箔を貼り、それに岩絵の具、胡粉、墨他など、この国の絵画で伝統的に使われてきた材料で描いています。ポイントは、下部にある黒い流水表現。尾形光琳が国宝 紅白梅図屏風で用いたのではないかと考えられる技法を用いて表現しています。 紅白梅図屏風 流水表現の実験2025とTV番組 2025 11月30日の記事 で紹介した技法です。 上記はもう一点の出品作、放送番組内で実際に硫化反応を行ったパネルに描いた「殿様蛙」F6号縦です。 尾形光琳作 国宝 紅白梅図屏風の特別さ 2025 12月4日の記事 で、私の取り組んだ具体的な技法の紹介をしています。 今回、実験に取り組んで感じたことは、実際に燻す(硫黄をガス化して用いる手法)技法では、作品が大きくなるにつれて考慮する要素が増え、再現性を上げることが難しくなることでした。だから、尾形光琳の描いた紅白梅図屏風の流水、他に類例が残っていないではないかという推理をしたのです。 上記二点を1月23日までの 現代日本画10人展2026年1月9日より 2025 12月21日の記事 に出品しています。特に30号「流水紅白梅図」の硫化反応作業の影響は、金箔部へも及んでいます。実際の金箔の質感変化、銀箔の反応色合いの違いなど見て頂く機会になればと思っています。興味を持っていただければ幸いです。 尾形光琳によって国宝 紅白梅図屏風の流水部が描かれた折、もし「殿様蛙」の流水のような状態(銀色部分はそのまま、それ以外が黒い状態)であったとしたら、経年変化で銀色の部分が茶色になったり、またある時は青くも見えたことがあるであろうこと、そして現在のような状態にもなるだろうと考えられます。一方、初期段階で反応をより進めれば、その状態は、もう一枚の「流水紅白梅」の流水のようになります。その後の経年変化においてグレー系の表面色、そのまま黒い表面の痕跡、差が残ることになります。 銀色をうまく残す表現において、硫黄粉を撒く直接反応の... 続きを読む
「日月山水図屏風」左隻の倣作⑩最終回 展示予定 5月 08, 2025 中央下部にある岩礁を描きこみました。描くことで、改めてこの時代の中国絵画的な表現を強く感じることになりました。これも今回の収穫の一つです。 海の表現、波頭、波の描き方など、公開されている科学調査(東京文化財研究所 真言宗御室派大本山 天野山金剛寺所蔵 国宝 日月四季山水図 光学調査報告書)による銀泥と金泥によって実際に描いてみることで、今回、その仕上がりの品の良さといったものを実感することになりました。また盛り上げ絵の具の上に銀箔による表現、銀砂子なども同様です。 光がどちらの方向から来るのかによって月が現れたり、消えたり。また空の銀箔が、夜の空間に見えたり、そうではなくなったり。月のみに鉛白の下塗りがあることによる大きな見え方の違い。今回結果的にそのように見えたことは大きな収穫でした。同時に銀箔による陸地の表現も月に照らされ輝く砂浜に見えると同時に海が一段暗く見え、いかにも夜の海らしく感じたり。波頭に貼ってある銀箔の光の反射についても、盛り上げ絵の具の上に貼ってあるからこそ多様な方向からの光を反射するのだと納得したり。 500年が経過した現在眼にすることが出来る屏風のそっくりなコピーを作ることが描く目的ではありません。この絵画の持つ魅力、人を引き付ける引力のようなものへ至る秘密を描くことで見つけ出したい、実感したいというのが偽らざる気持ちです。 絵描きとして、実際に描くことで知ること、得られること。「倣作」の意味についてを今回改めて確認する作業となりました。以前、幸運から行うことが出来た尾形光琳の紅白梅図屏風の倣作のおりに出会えたことを今回は意識的に行えたのです。琳派!に見られるような、私淑という継承が有り得るのだと。 絵の具の扱い、塗り方などは、ある意味で狩野派であったり、土佐派に包含されるものでしょう。ことさら特別のことでは有りません。何に「絵描きとして」共感しているのか。あえて言うなら、それは「この国の持っている豊かさへの共感」といったものではないかということなのです。 金雲も金箔を貼った後、最終的に金泥で照り押さえをしました。光の反射が一段押さえられ、水の流れ、波頭に使用した銀箔がより効果的に見える様に思いました。 日月四季山水図屏風 左隻の倣作作業レポートは、今回が最終回です。このあと、この屏風は表具師の方にお願いして、表の本紙に描くことで生じ... 続きを読む
倣日月四季山水図屏風制作のまとめ 11月 25, 2025 2025年 大阪天野山金剛寺様の所蔵する国宝 日月四季山水図の倣作を 令和7年度 今治市大三島美術館企画展 森山知己 和様に倣う 展で発表させていただくことができました。制作の経緯、また気づきなど。 太陽の描かれた右隻の倣作を2022年に行いました。 倣日山水図制作 10/23//2022 材料技法 2020年8月、縁あって天野山金剛寺の国宝「日月四季山水図屏風」を実見させていただく機会をいただきました。作者不明ながら多くの方々、先人が日本らしい絵画として認めていた絵画です。私も1989年東京国立博物館で開催された<「国華」創刊100周年記念特別展 室町時代の屏風展>で拝見して以来、ずっと気になり好きな絵画でした。 2025年2月、左隻の制作をスタートさせました。 屏風は、2022年に制作した折に用いた屏風の対となるものです。 屏風の大きさ、縦横比も実物と違うため、制作に用いる屏風に合わせてニュアンスがなるべく変わらないように構図、描き方を変更した小下図を作成しました。 原寸大の大下図は作らず、小下図をもとに実物の屏風に直接木炭で当たりをとって拡大し写しました。 木炭の当たりを手がかりに墨描きを行いました。実物の画面のトーンを手がかりに墨による明暗も加えています。また波の線などは当たりのみに止め墨描きは行っていません。 墨描きの終わった状態です。銀箔を貼る予定の空、銀箔の穴開き、月とのコントラストも考え薄墨をベースとして塗っています。波線と同様に松の幹なども墨描きはせず、木炭の当たりのままにしています。銀箔に隠れるはずの雪山の松も同様です。 空を除いた部分に黄土+胡粉+墨の地塗りを行っています。はたして昔描かれた当時の地塗りがこのようであったかはわかりません。おそらく実物はより淡い色合いであったと思います。 下塗りを行っている様子です。 下図作り> 墨描き > 地塗り > 下塗り ここまでの作業を終えたところで、Webに倣作の記事をアップすることにしました。 「下塗り」などの制作のプロセスについては、 「無い」から始める日本画講座 をご参照ください。基本的にこのプロセスで作業を解釈し対応しています。 また、松の形や描法、雪山、滝などの処理などに対する考え方は、以下記事を参照ください。 日本の肖像画 7/26//2010 材料技法 日本画の基... 続きを読む